「家庭どうぶつ白書」から読み解く、ワンちゃんのための備えとは
ペット保険のアニコム損保をはじめとするアニコムグループが発行する「家庭どうぶつ白書」をご存じですか?
約98万頭もの動物たちの疾病情報などをまとめた統計データ集です。
今回は2021年12月に発行された最新版より、ワンちゃんたちの平均寿命や死亡原因、そしてペット保険の大切さについてご紹介したいと思います。
このコラムで分かること
□気になる平均寿命、犬種ごとに違いはあるの?
□年齢によって変化する死亡原因とは?
□死亡率が高まるのは何歳くらいから?
□リスクに備えるペット保険という考え方
□まとめ
気になる平均寿命、犬種ごとに違いはあるの?
まずは、「犬種別の平均寿命(2019年度)」より、寿命が長い犬種10種を紹介します。
1位 15.3歳 トイ・プードル
2位 14.9歳 ミニチュア・ダックスフンド
3位 14.9歳 ビション・フリーゼ
4位 14.8歳 カニーンヘン・ダックスフンド
5位 14.8歳 柴
6位 14.7歳 混血犬(体重10kg未満)
7位 14.6歳 イタリアン・グレーハウンド
8位 14.5歳 ミニチュア・ピンシャー
9位 14.4歳 パピヨン
10位 14.4歳 ジャック・ラッセル・テリア
長寿のワンちゃんは小型犬が多いのが特徴ですね。
反対に、バーニーズ・マウンテン・ドッグは8.7歳、ブルドッグは9.3歳など、大型の犬種は小型犬と比べて寿命が短い傾向があります。
また同じ混血犬でも、体重10kg未満の場合が14.7歳なのに対し、20kg以上になると12.7歳と、体格が違うだけで2歳の差が生じています。
犬種や体の大きさにより、ワンちゃんたちの平均寿命が異なることがよく分かりますね。
年齢によって変化する死亡原因とは?
次に、年齢と死亡原因の関係について考えていきたいと思います。
年齢ごとの死亡原因で、上位3位が以下の通りです。
5歳 消化器19.5%、全身性18.0%、腫瘍17.3%
10歳 腫瘍22.6%、循環器19.5%、消化器16.8%
15歳 泌尿器25.6%、循環器16.0%、全身性14.7%
比較的若い年齢のワンちゃんは、消化器系の疾患で亡くなることが多いようです。
5歳くらいから腫瘍が増えはじめ、10歳の頃に腫瘍による死亡率がピークに達します。
また、15歳以降は泌尿器系の疾患で亡くなるワンちゃんが増加し、反対に腫瘍による死亡は減少する傾向が見られます。
年齢によって、かかりやすい病気や死亡原因に変化があるようですね。
病気によっては年齢に関係なく罹患するものもあるので、これに当てはまらない場合もありますが、ワンちゃんの健康を管理する上で、非常に参考になるデータといえるのではないでしょうか。
死亡率が高まるのは何歳くらいから?
続いて、年齢と死亡率の関係について見ていきましょう。
「家庭どうぶつ白書」の「犬の死亡率の年齢推移」では、5歳を過ぎた頃から緩やかに死亡率があがり、7歳辺りから更なる上昇が見られました。
7歳といえば、一般的に小型犬ではシニアの仲間入りをする年齢。
老化やそれに伴う体の変化で、病気を発症したり亡くなってしまったりするワンちゃんが増える時期でもあります。
年齢を重ねるごとに、今まで以上に健康に気を配り、体調の変化や病気の兆候を見逃さず、早期発見することが重要であるともいえますね。
リスクに備えるペット保険という考え方
ワンちゃんが病気になってしまったとき、優先すべきは病状に合わせた適切な治療を受けさせること。
しかし同時に考えなくてはいけないのが、治療に伴う「医療費」についてです。
アニコム損保のペット保険「どうぶつ健保」の契約者に対し、ペット1頭へ支出した費用について行ったアンケート調査によると、2020年の犬のケガや病気の治療費は平均60,430円/年と、動物の医療費は高額であることが多く、また治療が長期に渡ることで、飼い主さんの生活を金銭的に圧迫しかねません。
十分な医療費が確保できないと、治療の選択肢が限られてしまう可能性も。
そんな万一の状況に備えるのが「ペット保険」です。
一定の保険料を納めることで、実際に支払う医療費の軽減につながりますし、必要な治療をためらわず受けさせることができるという大きなメリットがあります。
まとめ
ペット保険に加入すること、それは飼い主さんの医療費に対する不安を解消し、最愛のわが子に適切な治療をしっかりと受けさせる準備をすることです。
もしものための備えが必要だと感じている飼い主さんは、選択肢を狭めることなく治療に専念するためにも、検討してみてはいかがでしょうか。
また、既に加入済みの飼い主さんは補償内容が合っているかの見直しをしてみてくださいね。
*グラフはアニコムホールディングスが発行する「家庭どうぶつ白書2021」をもとにペット手帳が作成