うちの子と楽しく健康維持を!今日から始めるオーラルケア

ワンちゃんは人間の約5倍のスピードで歯石ができる!

図：オーラルケアの実施状況

ライオン商事（株）の調査によると、噛んで歯みがき効果のあるおやつや、実際に歯ブラシや歯磨きシート等の用品を使ったオーラルケアを週に一回以上行っているワンちゃんの飼い主さんは、全体の37％でした。

一方、2歳までの約80％のワンちゃんがお口に何らかの健康課題を抱えている報告もあります。（世界小動物獣医師会グローバルデンタルガイドライン）

80％はかなり高い数字ですね。
どうしてワンちゃんのお口には健康課題が発生してしまうのでしょうか？

ワンちゃんと人の唾液のpHに違いがあり、人が弱酸性から中性なのに対して、ワンちゃんは弱アルカリ性です。
このため、人で歯垢が歯石になるのは約一か月程度ですが、ワンちゃんは3～5日で歯石になってしまいます！

何もケアしてあげないと、ワンちゃんはお口に健康課題が発生しやすいのです。

そして、お口の健康維持は全身的な健康維持にも関係していますので、オーラルケアの習慣化はとても大切なのです。

オーラルケアを楽しいコミュニケーションに

お口の健康を守ってあげるために、さっそくオーラルケアしたくなりますね!
実際、おうちで歯みがきするには、どんな心構えで行えばよいのでしょうか？

蛯原さんによると、なでてもらうことが好きなワンちゃんにとっては、歯のタッチも楽しいコミュニケーションにできると言います。

「コツは、飼い主さんがリラックスしてワンちゃんと一緒に楽しむことです。
怖い顔をして無理やりするとうまくいきません。
そして、気長に取り組むのがポイントです。
ワンちゃんに慣れてもらえるように、いきなり歯みがきをするのではなく、最初は顔周りをなでて慣れさせてから徐々に口元や口の中を触るなどステップアップしながら、やってみてはいかがでしょうか？」
というアドバイスをいただきました。

慣れるまではオーラルケアした後に美味しいおやつをあげたりほめてあげることで、楽しく遊べると理解したワンちゃんは、ケアを受け入れてくれるようになるそうですよ。

歯みがきはお口に優しくタッチからスタート

まずはお口の周りを触ってもワンちゃんが気にしないように、慣れさせるのが目標です。
ワンちゃんの顔や鼻の先、あごの下などを触れます。
この時「いい子だね」などと優しい言葉をかけてあげましょう。

抵抗感が無くなったら、今度は飼い主さんの指をお口の中に入れてみましょう。
犬歯や前歯に触るのに慣れたあとに、歯ぐきに沿って奥歯の方へ指を差し入れても気にしないようだったら大成功です。

蛯原さんによると、こうしたタッチは日常の中で何気なく口に触る機会を増やすことで、ストレスなくできるようになるそうです!
なでたりタッチが好きなワンちゃんは多いので、何とかできそうな気がしますね。

焦らずゆっくり様子をみていく

●次に歯みがきシートでこすり磨きをしてみましょう!
指にシートを巻き付けて優しく歯を拭いてみます。
最初はシートを巻き付けた指で優しく歯や歯ぐきに触るだけにして、慣れたら少しずつ歯の汚れを落とすようにします。

●歯ブラシを使って磨いてみましょう!
歯みがきシートに慣れてきたら、歯ブラシで磨くことを目指しますが、ここでも嫌がったら無理をしないですぐにやめます。

乾いたブラシでみがくと刺激が強く嫌がることが多いので、必ずブラシは水や歯みがきジェルなどで湿らせてから使いましょう。

人間用の歯みがき粉はキシリトールが入っているなどしてワンちゃんが中毒を起こしてしまう可能性があるので、必ずワンちゃん用のものを使ってあげてください。

歯みがきを始めてすぐの頃は、一度にすべての歯をみがく必要はありません。
ワンちゃんが嫌がる前にやめて、みがく歯を分けるなどしてゆっくりあせらずに習慣化してあげてくださいね。

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オーラルケアのための商品はたくさん販売されています。
うちの子に合ったものを探すのも楽しそうですね。
そろそろ秋の健康診断の季節です。
ワンちゃんの歯科健診についても、かかりつけの動物病院へ相談してみてはいかがでしょうか。

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