夏本番!見直してみよう、ネコちゃんの紫外線対策

毎日暑い日が続きますね。日差しもどんどん強くなってきて、外出時にはマスクとUVケアが欠かせません。
クーラーの効いた部屋の中で気持ちよさそうに寝ているネコちゃんを見ていると、「外出しないから、紫外線とは関係ない」と思ってしまいがち。しかし、部屋の中でも紫外線は意外とたくさん降り注いでいます。
環境省の調べによると完全室内でも紫外線は屋外の約10~20%が入り込み、窓際では約80%程度もの紫外線を浴びてしまうとか。「部屋の中にいるから大丈夫」ではなかったのですね!
紫外線の種類によって異なる肌への影響
紫外線は波長の長いほうから「UV-A」、「UV-B」、「UV-C」の3種類に分けられます。
最も有害と言われているUV-Cは、空気中の酸素分子とオゾン層で完全に遮られて、地表には届きません。
UV-Bの一部は地表に届き、皮膚細胞のDNAを傷つけるなど、主に日焼けを起こしたり、皮膚や目の表面に作用します。ヒトの皮膚ガンとの関連性があるとも言われています。
UV-Aは波長が長いため皮膚の奥深くまでとどいてしまい、長時間浴びると真皮にあるコラーゲンなどを破壊して、シワやたるみの原因となります。
1日のうちでは正午をはさむ数時間、日本の季節では6~8月に最も紫外線が強くなります。
紫外線が原因の皮膚病や眼病も
ネコちゃんが強い紫外線を長時間浴び続けると、ヒトと同じように、皮膚や目にダメージを与えてしまいます。紫外線による皮膚の異常では「日光(性)皮膚炎」が最も多く、耳や鼻、目の周り、唇や口の周りなど、毛が薄い部分に炎症が出ます。
日光皮膚炎では、最初、皮膚が赤くなっているように見えて、次第に脱毛してしまいます。フケが出たり、かゆみを伴うので、自分でかいたり噛んでしまい、傷つけて炎症を悪化させてしまうことも。
そして、もっと悪化してしまうと、皮膚が固く角化したり、潰瘍になってしまうケースもあります。こうした状態が長期間継続すると、扁平上皮癌へと移行する可能性が高まってしまうのです。
扁平上皮癌は被毛の色が白いネコちゃんの耳の先端にできやすい、悪性腫瘍です。白は紫外線を通しやすい色なので、ダメージを受けやすいのです。飼い主さんは時々、毛の薄い部分や耳をチェックしてみてくださいね。
また、UV-Aは波長が長いため、目の奥にある水晶体や網膜まで到達してしまいます。そして、ヒトやペットの白内障を引き起こすと考えられています。
白内障は、目の中の水晶体の一部または全体が白く混濁してしまう病気です。猫の白内障は、ヒトや犬に比べると稀ですが、目が白く濁ってきていないか、日ごろから注意して目の様子もチェックしてみてくださいね。
ネコちゃんの紫外線対策は窓から
直射日光の当たる庭やベランダ、窓際が大好きなネコちゃんは多いはず。まずは、ネコちゃんがいつもいる部屋の窓から入ってくる紫外線のカットから始めましょう。
窓ガラスに紫外線を通さないフィルムを貼ったり、UVカットのカーテンに変えるなど、紫外線の侵入対策を。
この時期、UVカットのカフェカーテンや、UVカットパネルなど、さまざまなUV関連商品がもりだくさん。飼い主さんの紫外線対策にもなりますので、お家に合った紫外線対策をしましょう。
長時間窓際で過ごすことが多いネコちゃんも多いと思います。お部屋の中を、もう一度、見渡してみてくださいね。