いつまでも元気な身体づくり!ワンちゃんの健康に欠かせない栄養のこと

健康な身体づくりに欠かせない栄養素について、ちょっと真面目に学ぶコラム。
第一回は水とたんぱく質、炭水化物、脂質について勉強しました。
次は微量でも健康に欠かせないミネラルとビタミンについて解説しましょう。
重要なミネラル
もともとワンちゃんは自分の身体を舐めることで、土に含まれる微量のミネラルを補給してきたと考えられています。
不足すると食糞などいろいろな問題を引き起こしますが、不足分が補われるとすぐに治ってしまいます。びっくりするほど劇的に改善するので、驚く飼い主さんもたくさんいらっしゃいます。
少なくても重要なはたらきをするのがミネラルです。
微量でも体の調子を整えるのに必要なミネラル
ミネラルは身体の体調を整える役割があります。
必要量は極めて微量ですが、なくてはならない栄養素で、ワンちゃんにとって必要なミネラルは11~12種です。
主要ミネラルは、体液バランスの調整や細胞の一般機能にはたらきかけ、神経伝達、筋収縮に役立っています。体の構成(骨格)要素としても欠かせません。不足するとこれらのはたらきに悪影響を与えてしまいます。
ワンちゃんはお肉が大好きですが、肉類の多い食事はリンが多くカルシウムが少なくなり、カルシウム不足になりがちです。逆にカルシウムを過剰摂取すると、骨軟骨症になったり骨再生が不十分になります。
ミネラルの過剰摂取は害があるものが多く、バランスが難しいので、偏った食事になっていないか、かかりつけの獣医さんに相談してみると良いかもしれませんね。
ワンちゃんの身体に不可欠なビタミン
ビタミンは体調を整える役割をもっています。
水溶性ビタミン(B、C)は、それが過剰な場合は体外へ排泄されますが、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)は体内に蓄積されるので、脂溶性ビタミンの過剰摂取には注意が必要です。
人間とは異なり、ビタミンCは犬の体内で生成されます。
健康な犬では必要のないビタミンとされています。
ただし、ビタミンCの合成は、年齢とともに衰えてくるので、不足した分は摂取する必要があります。
ビタミンDは、日光浴をして、紫外線によって体内で合成されるビタミンですが、こちらも不足すると食事から摂取する必要があります。
ビタミンの必要性と健康への影響
ビタミンB2がないと、脂質をエネルギーに変えることができません。
ビタミンAの過剰症では頸椎脊椎症、歯の欠落、成長の遅延、食欲不振、紅斑、長骨の骨折など。
欠乏症では食欲不振、成長不良、被毛の劣化、虚弱、眼球角化症、髄液の圧力増加、精子の形成不良などが表れます。
ビタミンDでは過剰症として高カルシウム血症、石灰沈着性、食欲不振、歩行障害などがあり、欠乏すると、くる病、骨軟化症、骨粗しょう症、肋軟骨接合部の肥大などの症状が表れます。
心配な時はかかりつけの獣医さんへ
病名を知ると怖くなりますが、実際はドッグフードに含まれているので、さほど心配する必要はないとされています。
ただし、何らかの原因で特定のビタミンが不足する場合があるので、病気の際に、「今までと同じ食事内容で大丈夫ですか?」とかかりつけの獣医さんに聞いてみるのも良いでしょうね。