先生教えて!耳のベタつきにフードの影響はある?

この質問に答えてくださるのは、ペット手帳Q&Aコーナーでもおなじみ、獣医皮膚科・耳科を専門とした獣医師チーム、Vet Derm Tokyoの伊從(いより)先生です。

みなさんは、ペットの耳のベタつきにフードが関係していると思いますか?もしベタつきや痒みで悩んでいる子がいたら、それは今おいしそうにモリモリ食べているフードにも、原因があるかもしれません。

耳のベタつきとフードの関係

普段食べているフードが耳のベタつきの原因になっているとは、なかなか思いつきませんよね。でも実は、この2つには深い関係があるのです。

考えられる原因は大きく分けて次の2つです。
① アレルギーの原因となる食材の影響
② 栄養バランスが崩れて代謝が悪くなる

耳のベタつきの原因が知りたい!

それでは、それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。

① アレルギーの原因となる食材の影響
耳がベタつくのは外耳炎の症状のひとつです。その外耳炎には、脂性が関係しています。後天性の脂性(二次性の脂性)の原因で最も多いのは、アレルギーで炎症が起こり、脂の分泌が活発になってしまうことです。

② 栄養バランスが崩れて代謝が悪くなる
どんなフードでも、適切な量を超えてしまうと栄養のバランスが崩れ、代謝に悪影響を及ぼします。その結果、耳の中がベタついてしまうことがあるので、フードの量にも気をつけてくださいね。また、栄養バランスが整っていない質の悪いフードの給餌にも注意が必要です。

おやつもベタつきの原因になるの?

フードの種類や量に気をつけていても、ついついおやつをあげすぎてしまった・・・という経験のある方も多いのではないでしょうか。

そんなとき「ジャーキーなどを沢山食べていると耳の脂が増えてしまうの?」と気になりますよね。勘違いされやすいのですが、脂肪分の多いおやつを食べたことが原因で、脂性になることは基本的にはありません。しかしあげすぎには注意してくださいね。

耳のベタつき、対処法はある?

全身に痒みやベタつきがなく、耳だけに症状が出ている場合は、ご飯をガラッと一新してみると改善する可能性があります。ベタつきが気になったときは、フードやおやつを見直してみるのもひとつの方法です。また、年齢・体格に合った適切な量を守りましょう。

原因を探して適切に対処しよう!

フードやおやつの種類が、耳のベタつきに影響を及ぼす可能性はあります。

しかしそれらを闇雲に変えるのではなく、アレルギーなのか、栄養バランスなのか、それとも食べ物は関係がないのか、きちんと原因を特定したうえで調整していくことをおすすめします。

耳のベタつきが気になったときは、ぜひ一度かかりつけ医に相談してみてくださいね。

伊從先生の専門皮膚科診察について
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